日本版GPS衛星「みちびき」がイングレス・ポケモンGOに与える影響は?
先月末に2号機が無事打ち上げ成功した日本版GPS衛星「みちびき」。GPS誤差数センチ、という話はイングレスやポケモンGOのプレイヤーにとってもインパクトのある話ですが、実際にどういうことが予想されるんでしょうか。
日本版GPS衛星「みちびき」
Nianticの川島さんも今回の打ち上げのニュースは反応されています。
誤差数センチが実現することはARと位置情報を使うあらゆる試みにとって福音だと思う。今までは難しかった色々なことができるようになりますね。:
日本版GPS衛星「みちびき」打ち上げへ | NHKニュース https://t.co/TT6BI3rOu1— 川島 優志 masa kawashima (@mask303) 2017年5月31日
現在イングレスやポケモンGOで使われているスマホのGPSは仕組み的に色々誤差が発生する要因があります。例えば・・・雨に弱かったりとか。
ingerssは雨に弱い・・・?GPSについて調べてみた。 | charingress.tokyo
今回の日本版GPS衛星「みちびき」の配備で国内のGPS精度が上がれば、しょっちゅう起こるGPSドリフトや変な所にワープしてしまって食らうペナルティなどは減少しますね。
またポータルのレゾ差しなんかでイライラすることもなさそうですw
けど、新しいGPS衛星に対応したスマホに変えないと駄目とかあるのでは・・・?など疑問も色々ありますね。
みちびきの公式サイトにわかりやすい説明がありましたのでそこから「みちびきでイングレス・ポケモンGOはどう変わる?」という点を調べてみました。
日本版GPS衛星「みちびき」の役割
元々GPSが米国の技術であることはそれなりに知られていますが、今回日本でGPS衛星を打ち上げた理由はなんでしょう?
またみちびきの説明にある「準天頂衛星システム」って・・・?
公式サイトで丁寧に説明されています。
4機以上の衛星で衛星測位は可能ですが、安定した位置情報を得るためには、8機以上の衛星が見えることが必要とされています。しかし、GPS衛星は地球全体に配置しているため、地球の裏側で見えない衛星があり、どの地点でも概ね6機程度しか見ることができませんでした。
出典:準天頂衛星システムウェブサイトみちびきの必要性|みちびきについて|みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府
現在のGPS衛星は地球全体をカバーするように配置されているため、常に位置情報を得るために使えるGPS衛星は6機程度とのこと。理想的な位置情報取得には8つの衛星が必要なんですね・・・知らなかった。
日本版GPS衛星みちびきは今回打ち上げられた2号機含め、2017年中に合計4機がアジア・オセアニア上空にスタンバイする予定だそうで、2018年にみちびき4機体制になるそうです。
またみちびきは元々のGPS衛星と違って、天頂(真上)に近い所にあるため、ビルや山などの影響を受けにくいそう。前の記事でちょっとだけ触れた「マルチパス」、いわゆる遮蔽物によるGPS電波の反射・遅延の影響が減る、ということですね。
ということは、イングレスやポケモンGOのアプリ起動後の位置特定の時間が短縮されたり、目の前にあるはずのビル街のポータル・ポケストップがアプリ上では届かない場所に・・・といった状況は改善が期待できそう。
すぐにGPS誤差がセンチ単位になる?
川島さんが引用されているNHKのニュースやその他の報道でも「GPSの誤差がセンチ単位に」とありますが、今のスマホのままGPS精度が上がっちゃったりするんでしょうか・・・?
それだとスゴイことだ。
高精度な衛星測位を行うため、国土地理院の電子基準点のデータを利用して電子基準点を用いて補正情報を計算し、現在位置を正確に求めるための情報(センチメータ級測位補強情報)をみちびきから送信します。センチメータ級測位補強を送信するL6信号は、GPSから配信している信号ではないため、専用の受信機が必要になります。
出典:準天頂衛星システムウェブサイト センチメータ級測位補強サービス|みちびきについて|みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府
公式サイトにもちゃんと記載がありました。「センチメータ級測位補強情報」というんですね。「専用の受信機が必要」とあるので、全てのスマホがセンチ単位のGPS精度になる、というわけではなさそう。
このページを見るとトラクターとビル工事のクレーンの写真がありますが・・・なるほど!このセンチメータ級測位補強情報を使えば、クレーンをあと何センチ動かすか、とか、農地でトラクターが何個目の畝にいるか、とかも特定できちゃうわけですね。すごい精度。川島さんが「ARと位置情報を使うあらゆる試みにとって福音」というのもわかりますね。
この精度だと、例えば家ポータルがあるエージェントは、近い側だとインレンジだけど反対側だと入らない、というくらいの精度になる、ってことでしょう。
家の中の移動でXMの雲?が削れる、とか。ある意味怖いところもありますが。
さて、そのGPS精度で今すぐ対応可能なスマホはあるのか?というのも気になります。これからの機種なのか、既存の新機種は対応済みなのか・・・。その情報もありました。
みちびき対応製品リスト|利用者向け情報|みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府
こちらを見ると既に2015年から対応製品があるようです。といってもGPSなのでカーナビなども対象範囲で、イングレス・ポケモンGOに直接関係する所でいえばスマホとタブレットになりますね。
それだと・・・現時点ではセンチメータ級測位補強情報で使われるL6信号に対応しているものはなさそうです。まだ一部のチップやアンテナのみがL6信号対応で、これから出てくる、ということになるでしょうか。
よくわからないですが「L1C/A」という衛星測位サービス対応機種としては、iPhone7/7 Plus、Apple Watch Series 2や、Zenfoneの一部機種が対応しているよう。
サービス開始時にこれらの機種と、それ以外の機種で測位精度に差が出たりするのかな・・・?
Twitterで詳しい人の解説がありました。
「みちびき」は複数の電波を出していて、そのうちの一つがGPSと同じ信号。これは既存のGPSの受信機がそのまま使える。カーナビやスマートフォンの「みちびき対応」はこれ。常に天頂付近に衛星がいるので、ビルや山の陰で測位信号の受信状況が改善する。ただし、精度はGPSと同じ。
— isana (@lizard_isana) 2017年6月1日
やはりそういうことですか。
そして対応機種ですが・・・
iPhone6s(みちびき未対応)とiPhone7(対応)を並べてGoogleMaps開くと後者が圧倒的に測位速いよおー
— いわおかたけし🍄 (@kasa_ga_nai) 2017年6月1日
僕もiPhone 7 PlusでGoogleMap開くと・・・あ。速い。
とにかくGPS精度が上がることはイングレス・ポケモンGOにとってはいいことなので、サービス運用が楽しみです。
出典:qzss.go.jp