フジテレビはイングレスを好きにできる？出資比率を試算してみた。

フジテレビのNiatnic,Inc.に対する出資は結構エージェントにはネガティブな反応でしたが、みんなが懸念しているような事態が起こるかどうか、ざっくり試算してみました。

フジテレビはイングレスを好きにできる？出資比率を試算してみた。

みんなの反応のエントリはこちら。

フジテレビのNianticへの出資のみんなの反応。

いやー、ほんとフジテレビはネットでのイメージ悪いですね・・・ｗ
では、実際の出資シェアがどれくらいになるか、仮定に仮定を重ねながら試算してみます。
専門家の方は笑って見過ごしてくださいｗ

これまでの出資ラウンド

NIAの発表やその他の発表では出資者が何社（何名）あったのかが今ひとつ分かりづらいのですが、一応クランチベースにまとめてあります。

Niantic Inc. | CrunchBase

これによると・・・
2015.10に20Mドル/3社（任天堂・ポケモン・Google）による出資。
2016.02に5Mドル/4社（フジテレビを含む4社）による出資、で合計25Mドル。大体27億円。
円換算すると面倒くさいので、このまま百万ドル単位でやってみます。

その前に決めなければならないのが、Niantic,Inc.の元々の資本はいくらだったか？
いわゆる資本金というやつですね。
ここはかなり色々考えられると思いますが、とりあえず便宜的に5Mドルとしました。
シェアはジョン＝ハンケ（と従業員？）とグーグルで８：２で。

そして去年の任天堂・ポケモン・グーグルの出資があります。そういえば、このリリースの中で「マイルストーン達成時」にまた3社で最大10Mドル追加出資する、という話でしたね。それも加えましょう。

そして今回のフジテレビ含む4社の出資。これもリードインベスターが何処とかも置いといて、4社で按分。1社辺り1.25Mドルです。

そうして設立時＝シリーズA-1（任天堂など）＝シリーズA-2（今回）＝マイルストーン（MS）達成時の出資額と比率を表にしました。

これで見るとフジテレビのシェアは4％。議決権比率で言うとほぼ何も単独では決められません。
日本の会社法で言えば、帳簿の閲覧請求などは可能なシェアですが、好きにできる感じはないですね。

把握しやすいように上の表のシェア推移をグラフにしました。紫がフジテレビのシェア。

ね？紫って細いでしょ？ｗ

実際にはこの出資シェアはNIAの株式評価額（バリュエーション）が変わらない前提になっていますが、シリーズA-1とA-2は違うはずです。

任天堂・ポケモン・グーグルが出資するタイミングと、その3社が出資した協業する前提のNIAの企業価値は当然違うからです。同じ金額なら同じタイミングで出資しているはずで、前回は事業会社、今回はファンド主体、という所からも「凄い所が出資してるから」出資したグループだと思います。
ということは、任天堂ら3社の評価額にプレミアムが付いた金額での出資（1株あたりが高くなる）になるので、結果相対的にフジテレビのシェアはこの試算より下がります。

ということで、数字は違うと思いますが、シェアは大きくは変わらないのでみんなの懸念はまずあり得ない、よほどジョン＝ハンケが日本好きが高じてNIAの設立目的がingressドラマを月9でやるためだった、とかじゃないかぎりあり得ない、ということがお分かりいただけましたでしょうか？ｗ

＜追記＞
上に書いたプレミアムが付いた場合のさらなる試算です。シリーズA-2がA-1と比較して25%プレミアムが付いた、という勝手な前提にしました。

するとA-2の1.25Mドルの出資はA-1の1Mドルと同等シェアになるので、現時点で3%。その後に来るA-1組のマイルストーン達成による10Mドル（これは事前に金額が決まっているはず）が評価額同額とすると（それはなさそう）、フジテレビのシェアは2.5%まで低下します。

これくらいの出資比率の場合は、純投資か業務提携レベルに落ち着くと思います。

-イングレス