<提携編>ポケモンGOブーム終了?イングレスと重ね合わせればまだまだある今後の施策。
ポケモンGOブーム終了?イングレスと重ね合わせればまだまだある今後の施策。の続きです。
前回はイングレスの機能面からの考察ですが、今度はソフト面で考えてみます。
<提携編>ポケモンGOブーム終了?イングレスと重ね合わせればまだまだある今後の施策。
イングレスではゲームそのものやアプリの機能追加以外でも色々な動きが既に行われています。
アプリとゲームそのものがハードだと考えて、それ以外の部分、ソフト面ではどんな動きがあったでしょうか?
提携・コラボ
ポケモンGOは日本ではリリースと同時にマクドナルド店舗とのコラボでスタートしています。この店舗コラボはイングレスではかなり前から行ってきた事です。
イングレスでのスポンサー企業との提携の内容は大枠以下の形に分類されます。
店舗提携
既にマクドナルドで実現している店舗をゲームの拠点にする提携。ポケストップ・ポータルはアイテム補給場所になっていて、アイテムゲットのためのアクションがカウントできるため、イングレスでは「Pay Per Visit」、来店に応じた広告料の支払収益になります。
また位置情報ゲームの特性として、実際にその場所に行くことが求められるため、プレイヤーが競合店舗よりクライアント店舗への来訪を優先する、という集客効果も。
イングレスの三菱東京UFJ銀行とのコラボでは、支店をポータル化することで店舗網のアピールと、個々の支店の場所の認知度を上げる、という使い方もされています。
ポケモンGOの場合はスポンサー企業の店舗で特定のポケモンがゲット出来る、または出現率アップ、というのが一番あり得るかな、と思います。
アイテム提携
イングレスではかなり行われたアイテム提携。既にあるゲームアイテムにブランドを被せる、という形で行われます。
元々アイテムが持っているイメージにブランドを被せられる点と、ソーシャルなどで普通にブランド名付きのアイテム名が拡散される効果があります。
コラボアイテム例
「ポータルを守るシールド」=守る、というキーワードのもと、最大の防御力を持つ「AXA Shield」に(アクサ生命)
「アイテム格納のカプセル」=格納アイテムを増やす、という機能付加し、貯める、増やすアイテムに「MUFG Capsule」に(三菱東京UFJ銀行)
ポケモンGOの場合はアイテムに相当するのが「どうぐ」か「ポケモン」。
ポケモンのコラボモンスター、というのはこれまでのポケモンの歴史を鑑みるとファン心理的には恐らくネガティブに働くので、やるのであればどうぐになると思います。
モンスターボールの種類の体系はイングレスのシールドと同じくさらに多段化できますし、バックパックはイングレスのカプセルに似た感じで、さらに容量を増加したコラボアイテムは出来そうですね。
イングレスとポケモンGOのアイテム周りで1つ大きく違うのは、いまある「どうぐ」はほぼ全て有料課金化されている点です。
イングレスでは有料課金アイテム系はコラボアイテムを含む一般アイテムとは全然別の機能を提供する体系に分かれているので問題になりませんでしたが、コラボアイテムを買わせる、というのは考えづらいので、コラボで新しいアイテムを作る、という形になるのかも知れません。
イベント提携(+ミッション)
イングレスでは「ミッション」という、複数ポータルを束ねて一定条件をクリアしながら回っていくオリエンテーリングのような仕組みがあります。
このミッションはNianticから提供されるのではなく、一定条件を満たしたユーザー(レベル8以上)がツールを使って編集・公開できるようになっています。
また個別のミッションはクリアした証にミッション個別のバッジがユーザープロフィールに表示されるのですが、これが横6列で順番に並ぶのを利用して複数のバッジで1つのアートを作る「ミッションアート」「メダル(バッジ)アート」というジャンルも確立しています。
さらにこのミッションを使って、指定したミッションをクリアする公式イベント、MISSION DAYも世界各地で開催されていて、最近では開催地域の企業や地方自治体とのコラボ色が強くなって来ています。ミッションの機能追加の後のお膳立ては整ってきている感じですね。
公式イベント以外にもスポンサー企業編集のコラボミッションもあり、指定時刻に公開する、などの運用も可能になっています。
ポケモンGOでは世界観的にミッションはマッチしやすそうですね。MISSION DAYまでやらなくても企業コラボミッションだけでも充分提携として機能すると思います。
パスコード提携
イングレスではアイテムをオフラインで付与するための「パスコード」という仕組みがあります。このパスコード機能があることで、オフラインでのアイテム付与を実現できる仕組みです。オフラインで付与できるということは、店頭配布なども可能、ということで伊藤園コラボでは自販機販売の対象商品パスコード入りシールを添付する、といった使いかたをしています。
ポケモンGOではパスコード付与の対象はポケモン、どうぐ両方可能ですが、仮に商品購買でレアポケモンを付与する仕組み、とかを考えるとオフラインのパスコードが一番確実です。実際イングレスの公式イベントで付与されるメダルはパスコード記載のカード配布で行われています。
パスコードではなくQRコードなどの可能性もありますが、この仕組は多分早期に導入されるんじゃないかな、と思います。
ツアー関連の提携
特定地域にレアポケモンを出現させて観光誘致、という提携が始まれば、次に考えるのは「その場所までの送客でコラボする」ツアー系のコラボ。
イングレスでは公式イベントへの送客で、航空会社や旅行会社とのコラボプラン提供が過去にありました。
また変わったところでは送迎プランの提携から遂にはバスをINGRESSコラボ化して、乗ること自体を目的にしたウィラートラベルの例もあります。
このバスは今新宿でポータルを回る周回路線も運行中です。ここまで来るとこのバスに乗る目的はゲーム以外になくなっています。
ポケモンGOはポケモンとしては既にこの分野は先行していてANAのピカチュウジェットなどが既にあるんですが、ポケモンGO版はどうなるかは楽しみですね。
マーケットプレイス提携
イングレスの場合、ゲームの世界観のバックストーリーやロゴなどからユーザー二次制作物を作る動きがあります。
ロイヤリティ関連をクリアにする意味もあって今年メルカリとの提携をスタートしています。
ポケモンはこの分野はもっともっと先行している所ですね。
イングレスはコラボ系はかなり多岐にわたっていて全部網羅しきれないのですが、既にこれだけの提携をイングレスでやって来て、ポケモンGOがまさかのマクドナルドとTOHOシネマズで終わり、という事はないはず。現状どちらも店舗がポケストップに・・・くらいの感じですが、さらにコラボ企業が増えるに従って、この既存の枠組みが再利用されるんじゃないかな?と思います。